僕はこれを情熱と呼ぶ

東京から高知、東南アジアを旅して妻と娘を愛するデジタルマーケターの人生です

仕事は何をしているの、と聞かれると僕は戸惑って夢を語り出しては空気をぶち壊すのでサルベージ求む

これは出会い頭に聞かれて僕を追い詰める10の質問ランキングで、常に第2位を張っている。

 

「で、今仕事は何をしているの?」

  

なんだなんだ、この人はどんな意図でいきなりこんな質問をしてくれるのだろうか。

いきなり枝葉の話をしてこの人は満足してくれるのだろうか・・・?

見知らぬ土地で「あなたが運転するバスはどこに行くのですか?」と聞いて、

大歩ですと答えられて、「え?ごめんもう一度言ってくれる?」と微妙な表情になりはしないだろうか?

*大歩(わご) - 茨城県猿島郡境町

 

想定①:別に何をしていようが興味ないが質問している

この人はいきなり壮大な矛盾を投げかけている。興味がないのになぜ質問してくるのか。きっと一つのユーモアなのだ。何を答えたところで、「ふーん、あっそう。死ねば?」と返すつもりだ。そうならば、むしろ「全然興味ないのになんで聞いたん?!生きるわ!」とツッコミ、お互い笑う、別に何をしていようとお互いの存在があればそれでOKというアットホームな関係になれる気がする!

よし!

 

僕「高知から循環型農業の普及、及び農産物の販売。あとはプログラミングとWEBマーケティング。川上から川下の地域農業モデルを海外に展開します」

 

「へえ〜、色々されているんですね」

 

な・・・!ツッコミづらいぞ!?

これは、「どういうことですか?」と相手が聞いてくれるのを待つしかないという待ちの一手!聞いてくれるのか!?

たまに、食や農業に興味があるので詳しく聞きたいと言ってくれるサルベージ精神溢れる海人たちがいて、僕は彼らを崇め尊敬している。いつも掬って(救って)くれてありがとう。それを期待して、このまま詳細を話し続けてもいいのだろうか!?

しかし、その後会話は進まず、喫茶店の冷房温度は低下し、寒いのが苦手な僕は沖縄の海に思いを馳せ、変わらず寄せては引いていく波音を再生して落ち着きを取り戻し、私は貝になりたい。

 

結局、「How about you?」とカナダ人にならざるをえない。

 

 

想定②:僕がふらふらと仕事していないのではないかと心配してくれている

心配してくれるなんて、素敵な友人じゃないか。だとすれば、ちゃんと仕事していることをスケジュール帳を見せながら話さねばなるまい。しかしいけない。7月のスケジュール帳には解読不能な文字で

 

「7/8 サステイナブル大塚」

「7/21 オモローで農業現場スピーチ」

 

としか書かれていない。

これで「なるほど〜!」と言ってもらうためには、お互いにスタバでダベる女子高生の精神的な悟りがないと不可能だ。・・・できない。リスクが高すぎる。少なくとも僕はスタバでダベる女子高生の精神的なそれを持ち合わせていない。

僕はスタバでダベる女子高生の精神的なそれが欠落した人間なんだと思うと、喫茶店の冷房温度は低下し、寒いのが苦手な僕は沖縄の海に思いを馳せ、変わらず寄せては引いていく波音を再生して落ち着きを取り戻し、私は貝になりたい。

 

結局、「How about you?」とニューヨーカーにならざるをえない。

 

 

想定③:僕をスカウトするつもりでいる

 

間違いない。

僕がプータローなのを確認した上で、スカウトするつもりだ。しかし、残念ながらすでに着手している仕事はある。

・・・なっ、そうか!仕事があるならそれで年収を見極め、僕を結婚相手としてスカウトできるという隙を生じぬ二段構えの質問なのか!?出会い頭で僕をそこまで評価してくれているなんて・・・もう相手が男でも構わないじゃないか。そうだ。結婚しよう。

 

しかし、「じゃあ仕事変えちゃったらこの人は僕と離婚するのか」という疑問が頭から離れず、「う、、と、、えーと」を繰り返し戸惑う自分はスカウトリストから高速で除名され、喫茶店の冷房温度は低下し、寒いのが苦手な僕は沖縄の海に思いを馳せ、変わらず寄せては引いていく波音を再生して落ち着きを取り戻し、私は貝になりたい。

 

結局、「Y usted?」とメキシカンにならざるをえない。

 

どう答えるのか

 

僕は答えます。

 

「生まれた場所で未来が限定される社会を変えるための仕事は問いません。今はご縁があって農業、WEB系、それ以外の仕事もしています。」

人によっては、「いきなり夢を話されても、、、」と訝しげな表情をされますが。

 

「多動力」というワードがバズっているようですが、僕の性格もそのようで、仕事の種類にこだわりはありません。方針さえ合っていれば、なんでもいいんです。どこにだって飛び込みます。

もちろん、一つ一つの現場を深く知ることは大事なことです。答えは全て現場にあるから。

自分はどんな能力を持っているのか、

その現場にはどんな一次情報があるのか、

 

大事なのは、自分の想いは何か、というだと思います。そこに、自分の特性や経験、ご縁が繋がって枝葉ができていく。今、26歳の僕にとって仕事はたまたまなんです。

そこで出会った仕事が、また夢を広げて進めてくれているなあ、と痛感しています。

www.narimasa-kasuya.com

 

 

だから、僕はひねくれた質問をします。別に崇高な目的や肩書きなんか求めていないです。時間を割いて出会った人がどんな人か知りたいだけなのです。

 

「あなたは何を大切に思って今を過ごしていますか?」