僕はこれを情熱と呼ぶ

東京から高知、東南アジアを旅して妻と娘を愛するデジタルマーケターの人生です

地方Iターンした一人っ子が実家に残した親を心配するジレンマ、そして決断

 

「は?おばあちゃん亡くなったの2日前?なんで今も布団に寝かせてんの?

早くお通夜手配するわ!!腐るよ!!」

 

僕が高知で受信した、栃木のおばあちゃんの訃報はかなりショッキングでした。

しかし、地方にIターンした人なら、誰もが思うのではないでしょうか。

 

 

「最近実家に帰ってないなあ」って。

だって田舎の方が実家っぽいですもんね。

 

 

本日は、そんな誰もがぶち当たるIターンと家族との関係をちょこっと書いておこうと思います。

 

僕を心配する親を心配する悶々としたIターン生活

 

 

僕の実家は、東京都葛飾区の下町。

 

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両親は60代ですが、2人も体調はかなり悪いようでした。

一人っ子の僕を心配するあまり、毎日電話をかけてきていました。

 

 

「身体のどこそこが痛い。毎日あんたが心配で眠れない。病院に行くのに金がかかる。」

 

 

一人っ子の僕は、このまま高知で暮らしていていいものか考えていました。

「もうこれはいよいよヤバいな。この歳で介護生活はイヤだなあ」

 

と思っていたけど、正直毎日電話するのやめてくんねーかなと思って、だんだん無視しがちに。

そんなある日、父方のおばあちゃんの訃報。

 

父親は半分呆けていて、亡くなって2日間遺体が放置されていたことに、

僕と母はめちゃくちゃショッキングでした。

いやいやいや、ヤバいヤバいそれヤバい、とお互い語彙力が女子高生になるしかありませんでした。母のJK化(!!)も胸に来るものがあります。

高知にいる僕と母は緊急に連絡を取り合い、

僕は高知から葬場に予約を入れて、母には親戚に連絡してもらいました。

 

すぐに飛行機に乗り込んで東京から栃木にレンタカーぶっ飛ばしてる時に思いました。

 

 

「ああ、これは俺戻ってこないと いかんわ。」

 

 

高知から東京に戻るのを躊躇う日々

 

 

でも僕は、家族を理由に東京に戻るのを、数ヶ月ためらいました。

理由は、次のようなものでした。

半分ぐらいは、Iターンの人ならわかってくれると思います(笑)

 

・あまりにも反論できない理由だから、自分の意志が入り込む余地がほとんどない。

・本当にこのまま現場を離れてもいいのか?中途半端じゃないか?

・高知での仕事が面白くなってきたけど、やめなきゃいけない。

・東京で暮らすのって普通すぎじゃない?それがいやで地方に来たんじゃないのか?

・高知の暮らしと出会った人たちが独特の楽しさなので離れたくない。

・まだ世話になった人たちに何も恩返しできてねえええー!

・東京に戻ったら、もう農業と東南アジアに関わる機会は激減するのでは?また遠回りするのか?

 

特に、これをずっと考えていました。

・あまりにも反論できない理由だから、自分の意志が入り込む余地がほとんどない。

自分が何を幸せと感じ、何を楽しいと感じるのか、

それを無視した決断は、絶対に後悔することを、僕は26年間学んで来たのです。

特に、外部要因が大きい時ほど、自分の内面をよく観察しなければならないと思います。

 

僕は、何を大切にして生きていたいのか?

家族?仕事?高知での暮らし?人との繋がり?

ダメだ。曖昧すぎて、どれも自分にはイマイチしっくりとこない。

 

最終的に自分が納得できたのは、夢を実現するために生きることでした。

 

別に夢なんかじゃなくてもいいんですけど、

ここが明確じゃないと、そのあとの自分の行動がほとんど外部要因に決定されます。

家族という大きな理由は、僕のその後の行動を決定づけるには十分すぎる理由でした。

 

 

自分の意志に反した行動には従いたくなかった。

 

 

ぶっちゃけた話、「1番大事なのは親だろ」なんて、緊急時以外でも誰もが本気で思っているわけではないのです。僕はそうでした。

もちろん親は大事ですが、

それは自分がそうしたいからであって、そうしなければならないとなった瞬間にただの観念になるのです。

観念からはエネルギーは生まれない。

 

一人っ子の人が地方Iターンで暮らすのに迷っている時、こんな選択肢もあることを考えてください。

 

 

ゴールが明確なら選択肢はもっとある

 

①地方が求める仕事は、都心でもできる

 

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「生まれた環境に左右されずに、人が未来を生きられるようにしたい。」

僕が高知での社長はゴールが同じだった。それだけでした。

最後にも、会社に伝えました。

「ゴールが同じだから、これからも一緒に仕事していたい。東京でもできることがあると思います。」

だから、東京に戻って来た今の方が、むしろ電話しまくっている感じがします。(笑)

 

広島での鶏卵販売が決まって、販売するまでの段取りとか。

お仕事詳細のご案内①〜独自性の高い平飼い地鶏卵の法人卸し承ります〜 - アジアのひかり

 

「インドでの養鶏指導に必要な情報を集めなきゃいけないんだけど、ミーティングできる?

ていうか、インド行く?東京でVISA取ってくれん??笑」

なんて会話もあります。(笑) 

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もし、目的があって地方で仕事している人がいるなら、これは強く言っておきたい。

地方移住するだけが選択肢じゃない。

むしろ、東京で得たスキルをまた高知と東南アジアで活かす気満々、ワクワクです。 

 

②フリーランスで2拠点生活

 

「そんなの固定費がかかりすぎて非現実的だ!!」

と思う人が多いでしょう。僕はそんなことないと思います。

 

 

ほとんどの場合、都心では実家で家族と折半した方が家賃が安いです。

また、田舎の家賃は、都心の3分の1ぐらいが相場。

つまり家賃固定費はそんなに高くないのです。

例)東京4万円/月+地方3万円/月=7万円/月

これって、東京の一人暮らしとほぼ変わらないですよね?

 

しかも、田舎の変動コストはっきり言って安いです。収穫シーズンは、日給と「おすそ分け」だけで生活できちゃうときもあります。

 

さーらーに!!WEB関連の仕事は東京で稼げます。

東京で35万円/月稼ぐのと、地方移住して20万円/月稼ぐのじゃ、全然違う。

交通費ぐらい余裕で出せそうですね。

それに、地方の家をシェアハウスかゲストハウスにでもしてみなさいな。

宿泊費だけで交通費ぐらい出ると思いますよ。

 

僕はフリーランスの生き方しか知らないので偏っていますが、

他にもいろんな選択肢を取って生きている人がいます。

まずは、そんな人たちに会いに行きましょう。

 

やっぱり、高知のあの場所でしか味わえない人との時間がある。

早く帰りたいなあ、高知。

 

Iターンは手段であって、ゴールではない 

  

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結局、いつも言ってることですけど、僕は出会いに恵まれました。

「高知で農業しようよ!!」と言う大人たちではなく、

 

「高知の未来を作るのは人だ。彼らがどこに行っても成果を出せるようにする。」と言う大人たちが周りにいてくれたおかげ。

 

地方移住は手段であってゴールではないんですよね。

むしろその環境でどう過ごすか、何を目的として生きるのかがないと簡単に外部要因に飲まれてします。

だから、自分の目的と価値観を大事にしてほしいと思います。

 

 

僕は、今はフリーランスで東京の実家で仕事しながら家族と過ごして、

週末は地方行って、たまにインド行って、みたいな日々を過ごしています。

父親の生活態度を改善するために区民農園で畑もやるですぜ!!

さらに今後は、1ヶ月ぐらいどっかの農場で技術習得に出張する予定です。

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今となっては、高知から東京に戻ってきてのびのびやっています。

実家の両親も気が抜けたように落ち着いてきて、

一緒に韓国旅行したり、

僕がトイレ掃除をやってると口開けて驚いています。(し、失礼な!)

明日は晴れそうだから、一緒に区民農園の野菜でも見てこようかなあ。

 

終わり。

あ、フリーランスになった経緯はこちらをご覧ください。

この時期、「新卒 退職」で検索されているみたい(笑)

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