①東京から高知、東南アジアに至るまでの話〜高知の農業ベンチャーに就職すると決めた理由は、東南アジアに繋がるから〜
全ては蛸蔵で催されたパントマイムショーから始まったのです。
過去記事はこちら
東京から高知、東南アジアに至るまでの話〜プロローグ 東京で就職して退職。そして高知へ〜 - アジアのひかり
「ナリ、パントマイムショーを主催するんだけど、イベントスタッフで来てくれない?」
2014年12月、移住することだけ決め、下見に来ていた僕は
三味線奏者の花枝さんと高知県は土佐市の海鮮屋で塩焼きをつつきながら久々の再会話に花を咲かせていた。
海が近く見える側で潮風を感じながら、 二日酔いの症状も吹いて流されるような心地よい時間だった、ゆえに不意をつかれたオファーに少々戸惑う。
「なんだって?三味線じゃなくて、パントマイム?一体どうしたっていうんだ。歩くエンターテイメントだね貴女は。」
「大阪からストリートパフォーマーを呼んで、高知の蛸蔵でワークショップを開くの。カポエイラのグループも呼ぶのよ。面白くなるわ。」
「確かに素敵な響きだ。僕が二日酔いでどうかしているのかと思ったけど、花枝さんの説明不能のパワーに久々に飲まれたね。迎え酒よりよっぽど刺激的だよ。手伝うさ、やることもないしね。」
こうして、僕は当日設営や音楽、映像、音響などのチェックを済ませて
知り合った他のスタッフ仲間と談笑していた。大阪弁の気のいい兄ちゃんとの話の中で、ふと自分がやりたいことを話していた。すると、
「君に会わせたい人が今夜来る。ぜひ会ってほしい。」
その時に紹介されたのが、当時高知市議会議員の浜口さんだった。
浜口さんは出会って2分後、僕に言った。
「君に会わせたい面白い社長がいる。会ってみてくれ。」
一体、何が起きているのか自分でもよくわからなかった。
聞いたこともない会社名、当時会社のWEBサイトもない、しかも農業ベンチャーだと言う。
けど、僕にある選択肢なんて他にないのだ。ええい、ままよ。
僕は、そのようにして、カポエイラのパフォーマンスに唸りながら、
意図せずして転職活動を終えたのです。
「うちは日本の田舎から世界へ行く」「僕も行きます」
数日後、紹介されたオフィスへと伺いました。
なんとそのオフィスは、僕が何度も通り過ぎていた場所にありました。
「WEBページには場所も書かれてなかったしな・・・」
入ると、そこにはスキンヘッドの社長がいらっしゃいましたが、
それは海外の風景をどことなく漂わせ、僕もブラジルの友人を思い出すほど、
全く違和感なく感じました。(むしろ清潔感が!)
「・・・・・!」
「・・・・・・・・・・・・・!!」
「!?」
「!?!?」
「!!」
「一緒に働かせてください」
初めて会った人と5時間近く語り合ったのは初めての経験でした。
要約すると、
・地域活性化に必要なのは、モノよりも金よりも、まずは人。人が不足している。
・人を集めるのには、地域で人が育つ仕組みを創る必要がある。そのためには一つの地域だけではなく、海外とも繋がって行かないと世界で活躍できる人が育たない。
・海外でも戦えるコンテンツとして、現在はまだ優位にある日本の農業技術を駆使した循環型農業を高知の田舎から展開している。次はフィリピン。
・畜産、漁業、農業、教育を全て繋げて、川上から川下まで全てが繋がる。
社長
「自分の子供達が生まれた場所に左右されずに、自分の未来を選べるようにしたいんよ。」
僕
「ああ、東南アジアと問題の根本が似ている」
高知県ってどんなところなの?
・平均年収がワースト1位の「高知県」で、なぜかNPOが盛り上がっている理由 : まだ東京で消耗してるの?
平均年収が低い。最低賃金については、毎年沖縄県と争っているのではないでしょうか。
一番多いサービス業従事者ですが、
30歳の独身男性の毎月の手取り額が10万円を切る人もいました。
実家を出る=県外に出ることを意味します。
・農業資源が豊富
「本県は、県土の84%を林野が占める全国屈指の森林県である。」
知ってます!なんというか、見たらわかります!(笑)
農作物の生産も、全国一位の作物がちらほら、水産物もちらほら。
そんで何食っても美味しいです。それらは、後々記事にします。
間違いなく、高知県の強みは第一次産業における豊富な資源です。
・人口減少のスピードが早い
「人口減少最先端 高知県の挑戦!」(前編)|JFS ジャパン・フォー・サステナビリティ
より引用「高知県が人口の自然減に突入したのは平成2年のことでした。全国に15年先行して人口自然減に陥ったのです。高齢化については、全国に10年先行して進んでいます。」
日本の中で早いと言うことは世界的に見るとさらに早く、
まさに、地域衰退の世界的権威であると言えるでしょう。
・気候が東南アジア
・物流アクセスがひどく悪い
・etc...
他にも色々とありますが、本当に、
日本なのですか、ここは
まんま、マレーシアのサンデーマーケット思い出しちゃう。
続きます。
次回は、「農業なんてやったことない初心者がどうやって高知で循環型農業をやるのよ?」(やはり仮)
最後に、高知にきた時に友人が企画してくれた会。
第二のイケダハヤトってなんでだよ(笑)
悪ノリが大好きな、そんな高知の友人たちが大好きです。